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菓子研究家。鎌倉『Romi-Unie Confiture』や東京駅『Fairycake Fair』、
書籍や雑誌、TVを通じて、お菓子の楽しさ、おいしさをひろめる仕事をする。
9月には、学芸大学に焼菓子とジャムのお店 「Maison romi-unie」を開店予定。
定期的にお菓子教室もスタートする。
http://www.romi-unie.jp |
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私の新しいお店が、9月1日、東京・学芸大学に開店します。今は、お店のオープンに向けて少しずつ形を作っているところです。そんなわけで、今回は新しいお店『Maison romi-unie』の準備で奮闘している様子をちらりとお話ししたいと思います。 |
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| 『Maison romi-unie』(メゾン ロミ・ユニと読みます)は、「romi-unieのおうち」という意味です。この「メゾン」という響きに、特別な温かみを感じています。焼菓子のお店になるので、日常、暮らし、ぬくもりを感じる名前がしっくりときました。また、フランス語では自家製のお菓子やお料理などを「ア・ラ・メゾン」と特別な思いを持って呼びます。Romi-Unie Confitureのジャムも、アトリエの隣で販売するスタイルを大切にしていますが、こちらのメゾンのほうも、「ア・ラ・メゾン」にこだわって横に設えた小さなアトリエで一つ一つ丁寧にお菓子を焼いています。ちょうどお店も2階建ての一軒家。1階はショップとアトリエ、2階はお菓子教室にしました。「おうち」で「ア・ラ・メゾン」なお菓子を楽しんでほしいと、そんな風に思っています。 |
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さて、今回のお店は、私にとってはいろいろ勉強になることばかり。お店が出来るのは、やっぱり楽ではありませんでした。
焼菓子は、小麦粉、バター、砂糖、卵が基本の材料。準備をしている段階で、味を左右するバターの不足問題がでてきました。新規のお店には、材料屋さんからバターを卸してもらえません。これは困りました。
いろいろと頭を悩ませて、2つの解決策に到達。
その1.自分で作る。
その2.直接バターを作っている生産者に頼む。 |
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バターを自分で作るというのは、生クリームを泡立てていき、そしてバターにしてしまうというもの。生クリームの半分の分量しかバターはとれませんが、実際、とてもミルキーでフレッシュな味わいのバターが出来上がりました。これは、かなり「ア・ラ・メゾン」です。副産物に出るバターミルクも使って「ソーダブレッド」なども作っています。 |
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| 続いては、生産者探しです。実際、酪農をしている牧場でも、そこでバターを作っているというところは、そう多くありません。そんな中、知り合いを頼ったりしながらステキなバターを使うことができるようになりました。まずは、北海道のオホーツク海岸にある興部町『ノースプレインファーム』のバター。以前、パトロールでも書いたことのある牧場です。とてもおいしい発酵バターを作っています。 |
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この牧場では、とてもおいしい発酵バターを作っています。ここの発酵バターを使って「カトル・カール・メゾン」という焼菓子を焼きます。バター、小麦粉、砂糖、卵だけで作る一番シンプルな焼き菓子。ベーキングパウダーも使いません。バターと卵の香りがする、やさしくて奥深い味になったと思います。 |
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| 5月には北海道江別市にある『町村農場』へも、知り合いの方のご紹介で訪れました。『町村農場』は、戦前からこの地でバターを作っている、とても歴史の古い農場です。敷地も広々として、ステキな場所です。東京新丸ビルにもお店があるので、東京でも製品を買うことができます。ちなみに、ここで食べられるアイスクリームもミルク味がしておいしいです。町村さんには「特製新鮮純良バター」というステキな名前のバターがあります。『Maison romi-unie』では、焼菓子にしたときに風味がいい発酵バターを使わせてもらうことにしました。バターの香りが大事な「ショートブレッド」の材料になります。『町村農場』さんからは、業務用の3kgで、アイスクリームの容器のようなものに入っています。思わずこのまま食べたくなる! |
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そして場所は飛んで新潟の佐渡ヶ島。『佐渡乳業』で作っている、その名も「佐渡バター」。ここのバターは、昔ながらの木のチャーン(バターを作る機械)で作っているそうです。だからなのか、そのまま食べたときもおいしいバターですが、生地に使って焼き上げたときの風味が格別です。この焼き上げた風味を生かそうと、「佐渡バター」を使った「バターガレット」を作りました。これは、私のお気に入りのお菓子です。 |
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私がお菓子作りをするときにいつも使っていたバターは、明治乳業の発酵バターでした。発酵の香りが強くて焼菓子に使うとふつうのバターとは全然違う香りで、それが気に入っていたのですが、材料屋さんから卸してもらえる量には限りがあります。
他にもないかなぁと相談して、教えてもらったのが「雪印 ファーメントバター」。このバターは、独特です。発酵の香りが、かなり爽やかです。酸味を感じる風味なので、さっそくレモンクッキーに使ってみようということになりました。 |
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こうして、バター不足の世の中でしたが、そのおかげでいろいろなバターを使ってお菓子を作ることになりました。結果的にはおいしいバターに出会えることができて、問題を解決していく過程でより深く材料について考えるよいきっかけになりました。まだまだ準備中なので、バターの種類を時々変えたりして、風味の違いを見たりしたいと思っています。お店にいらして頂いたときには、バターのことなどちょっと気にして見て頂けると、楽しいかもしれません。
9月になって、秋風が吹く頃には紅茶もおいしくなりますね。皆様のご来店をお待ちしつつ、お茶の時間にちょうどいい、素朴で味わい深いお菓子を考えておきます。 |
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