2009.06.12

いがらしろみ
菓子研究家。鎌倉『Romi-Unie Confiture』や東京駅『Fairycake Fair』、
書籍や雑誌、TVを通じて、お菓子の楽しさ、おいしさをひろめる仕事をする。
9/1に、焼菓子とジャムのお店「Maison romi-unie」を学芸大学にオープン!
定期的にお菓子教室も開催していきます。
http://maison.petit.cc
いがらしろみ:写真

食いしんぼパトロール

その62.開港150周年 横濱レトロパトロール!

今年は横浜開港150周年だそうで、横浜がアツイです!
横浜はいつも乗り換えで利用しているのですが、実はあんまり詳しくなくて、横浜の魅力もよくわかっていなかったのです。そういえば、私の好きな感じのちょっとしたレトロ気分のお店がいい感じにあるのでは?と思い立って、横浜在住のスタッフなどにリサーチしてパトロールしてみました!



まずは横浜といえば…の元町へ。
レトロパトロールにはマストですよ!と、元町在住のromi-unieスタッフにオススメされたパン屋さん『ウチキパン』へ。店構えもラインナップも昔懐かしいムードいっぱいのパン屋さん。ここで、私のツボにはまるパンを発見!「コーヒーロール」! 最近ずっと探していたパンに、パトロールで出会うとは! 運命を感じずにはいられません。コーヒー風味のクリームがパンにグルグル巻かれていて、中にレーズンが入って上にフォンダンがかかってる。という「コーヒーロール」をこの2ヶ月位ずっと探していたのですよ。出会った喜びに胸が高鳴りました。売り切れ必至だという「イングランド」という食パンももちもちしているのにふんわり食感で、おいしい食パンでした。

そしてかなりレトロムード満点の洋菓子屋さん『喜久家洋菓子舗』のティールーム。このお店で有名な「ラムボール」を頂きつつ、懐かしい響きに誘われて「レモンパイ」、しっかり紅茶が出ていておいしい「マスターズミルクティー」を。ケーキがとっても懐かしい味!


元町は、丘の上にステキな街並みが広がっています。見学ができる洋館がたくさんあって、どこもステキで、「こんなところでデートしたらステキだね!」と、一緒にいる女友達と妄想がふくらみました。ステキな洋館『エリスマン邸』の中にあるティールームは、窓から見える緑が美しくて、居心地満点。まるで丘の上の王子様のお家でお茶を頂いている気分です(妄想スイッチが入ってしまいました)。デートの休憩は、ここで決まりです。

丘の上には、またまたステキなティールームがありました。
山手の女子大生が通うという『エレーナ』。イラストレーター柳原良平さんもお店の常連だそうで、店内にちらほら形跡が…。風が通る店内は、なんとものんびりムードが漂っていて、マスターの雑談などが、街の喫茶店そのもので、1度来ただけなのに、思わず「マスター、またね!」と言ってしまいたくなる、そんなお店。ちょうど出たばかりという、ダージリンのファーストフラッシュを頂きました。青い香りのおいしい紅茶。一緒に頂いたマダムが作るパイナップルのタルトもおいしい。手作りの温かみと経験が積まれた熟練の味がします。

レトロなお店を求めて、中華街へ。
かわいいおじいちゃんがやっているお店『パン・アメリカン・ホットドッグコーナー』があります。お店の内外には、おじいちゃんが書いたと思われる、心をわしづかみにされるナイスなポップが!「中性脂肪にわいいな!バナナジュース」とか「古き心の味です!コロッケ定食」「コーヒーつうにわここの!ホットコーヒー」なんてメニューに書かれたら、いろいろ頼みたくなってしまいます。
「ホットドッグ」は、刻んだキャベツがソーセージの余熱でちょっとクタッとなってるのがいい感じだし、「ナポリタン」も懐かしい味。「当店のおすすめです!」という「ドライカレー」は、なんだか土曜日のお昼に作ってくれるお母さんの味でおいしい!ミキサーでガーッと作ってくれる「バナナジュース」や「いちごジュース」もちゃんとした味でおいしかった。なんともおじいちゃんの笑顔が優しくて和むお店でした。

そして『オリヂナルジョーズ』へ。
店内、暗いです(暗すぎて、いい写真がとれませんでした…)。でも、この暗さがなんか心地いい。昔の応接間のような絵画や猟銃が飾られた室内に、赤いギンガムチェックのクロスが敷かれたテーブルがなんともすごい雰囲気!まるで劇場のセットのようです。
こちらのピザ(サラミトッピング)を頂きました。薄〜い生地に、チーズがたっぷり。シンプルな構成で、ナポリ風ともローマ風とも違う、でも懐かしい雰囲気のピザはワインやビールのおつまみにぴったり。この味は、また思い出して食べたくなっちゃうなぁ。



パトロール中、すごい喫茶店も見つけてしまいました。その名も『コーヒーの大学院』。きらびやかな感じの店内に入ると、ちょうどコーヒーを淹れるカウンター前に通されました。偶然訪れたのが水曜日で、「クイーン・デー」。この日は女子にシャンパンがサービスされました。驚きです。ほかにも曜日によっていろんなサービスがあります。コーヒーはサイホンで丁寧に入れられていて、さすが大学院。私は「ウィンナーコーヒー」を頼んでみました。ボタンの花びらのように美しく絞られた生クリームが浮かぶ「ウィンナーコーヒー」は、コーヒーに白ざらめで甘みがつけてあってなんとも絶妙な味のバランスでうっとり。正直なところ、過剰なまでのサービスに、コーヒーの味とか期待していなかったのですが、バランスが難しい「ウィンナーコーヒー」をおいしく、美しく頂けるステキなお店でした。うれしい裏切りです。

パトロールの最後に向かったのは『ホテル・ニューグランド』。横浜の港が見えるクラシックホテル。ホテルもレトロで素敵でしたが、ここのレストランは「ナポリタン」や「ドリア」、「プリン・ア・ラ・モード」が生まれたところだそうです。まさに洋食のルーツ、ここにあり!今回の『横濱レトロパトロール』に欠かせない場所と思っていました。1階の『ザ・カフェ』で、港の景色を眺めながら元祖「プリン・ア・ラ・モード」を頂きます。固めの昔ながらのプリンに、卵の味がするアイスクリーム、色とりどりのフレッシュフルーツが飾られた「プリン・ア・ラ・モード」は、これぞ、正真正銘!という味。大大満足です。添えられているりんごがうさぎになっていたり、ドライプルーンのコンポートがあったり、小技がきいていて、かといって華美にアレンジされすぎていないところがまたいい!

今回の『横濱レトロパトロール』は、収穫の多いパトロールでした。昔ながらの真っ当な味、お店がちゃんと残っている、そんな横浜の魅力はまだまだ掘り起こせそうです。ご近所ながらも今回のパトロール土産に「横濱ハーバー」を。今なら開港150周年記念チョコレート味「黒船ハーバー」もありますよ。今度は本牧あたり、夜のネオンが光るダイナーとかにも出かけてみたいな…。




食いしんぼパトロール(いがらしろみ)




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